
「私の歩んできた道を『生(なま)』の形で初めて語ろう」
手記 反戦への道
品川正治=著
憲法九条を守る活動で大きな力を発揮し続ける品川氏。その思想的岩盤はいかにして形成されてきたのか。「旧制三高」校史からも抹殺された著者も関係した「軍人勅諭」読替事件、戦地・中国での激戦体験、戦後直後の俘虜経験、新制中学での1年間の教師経験――封印されてきた体験を、今回初めて「生(なま)」の手記として書き下ろす。胸に迫る1冊。
目次や構成
【目次より】
- 神戸で生まれ、神戸で育つ
- 川本君との戦争考
- 勤労動員と太平洋戦争突入
- 三高の空気
- 大東亜共栄圏の本質を問う弁論
- 生徒総代「就任の言葉」
- 「軍人勅諭」読み替え事件
- 召集令状
- 入隊初日の衝撃
- 軍隊での生き方
- 激戦後の静寂の恐ろしさ
- 「終戦ーー日本は二度と戦わない!」
- 憲法九条を復員船上で知る
- ひたすら生きて行く道を求む
- 戦友の母の来訪
- 二・一ゼネスト中止の涙
- 結婚の決意
- 新制中学に奉職する
- 演劇『たけくらべ』ーー真っ直ぐな心
- 終業式後の授業
- 焼け跡の祝福
「まえがき」より
- 私は、「憲法九条の旗」の下で、真っ直ぐに進む。そしてこの旗の理念が裏切られない日本の外交、政治、経済の姿を、ひと目でも見ることを願っている。何が私を、そこまで駆り立てるのか。それは、私の思想形成期、戦場体験、憲法に初めて接した時の思い出を、虚心に語ることによって、ご理解を得たく、「手記」の形でまとめてみた。
著者情報
品川正治
1924年、神戸市生まれ。現在、経済同友会終身幹事、国際開発センター会長。日本興亜損保(旧日本火災)の社長・会長を経て、91年から相談役。 93〜97年、経済同友会副代表幹事・専務理事。

手記 反戦への道
定価1,760円
(本体1,600円)
2010年9月