
雑誌『改造』の文芸論文募集で一等を獲得した若き日の芥川龍之介論・「『敗北』の文学」から、文化戦線での党指導に参加した時期の文学・文化運動論まで、戦前の文芸評論の全容を示すと同時に、検挙される直前まで非合法紙「赤旗」に執筆し続けた四本の政治論文をおさめる。著作集全十巻についての編集委員会による「序文」を巻頭に掲載した。
目次や構成
〔目次〕
- 序文
- 「敗北」の文学 ーー芥川龍之介氏の文学について
- 過渡時代の道標 ーー片山伸論
- 昭和5年の文壇の素描 ーー覚書き風な回顧と展望
- 同伴者作家
- 文芸時評(1)
- 文芸時評(2)
- ブルジョア作家批判のために ーー「ブルジョア作家論」の序
- 文芸時評(3)
- 文芸時評(4)
- 職場の詩人
- 文芸時評(5)
- 小林秀雄論
- 1931年度のプロレタリア文学
- プロ文学の立ちおくれ
- 文学批評の基準
- プロレタリア文学における立ち遅れと退却の克服へ
- プロバカートルにたいするボルシェヴィキ的処置についての二、三の注意
- 治安維持法改悪反対闘争のボルシェヴィキ的展開のために
- 文化・芸術運動の基本的方向の歪曲に抗して ーー基本的方向に「二つの道」「中間の道」はない
- 現在における経営細胞建設の意義とその任務 ーー同志片山の遺業のボルシェヴィキ的継承の道
- 鉄の規律によって武装せよ ーー党のボルシェヴィキ化のために
著者情報
宮本顕治著作集編集委員会