
1950年、コミンフォルム論評、占領軍による弾圧、徳田派の分派的策謀による党分裂の時期がはじまった。そのなかで、諸問題の原則的解決と党の統一をめざしての苦闘を記録した1950~51年の諸論稿七編を収録。政治的文筆活動が禁止された時期の、急逝した宮本百合子への追想、徳田派の百合子攻撃への反批判の八編を収めた。その他二編。
目次や構成
〔目次〕
- 三鷹事件の政治的背景 ーー何が彼らをそうさせているか?
- 共産党・労働者党情報局の「論評」の積極的意義
- 二つの偏向の克服と党の統一強化のために
- 党のボリシェヴィキ的統一強化のために
- 来るべき革命の性質と日本共産党の基本的任務(19中総提出原案)に対する意見
- 「分派活動の全貌について」にたいする反論
- 党の統一を妨害しているのは誰か ーー党統一のコースをめぐる諸問題(1)
- 百合子追想
- 百合子の場合
- 百合子断想
- 二十年前のころ
- 党の統一を妨害しているのは誰か ーー党の統一をめぐる諸問題(2)
- 『批判者の批判』はしがき
- 最初の登場者の方法
- 想像的な批評について
- 歴史的事実をもとにして ーー徳永直『小林多喜二と宮本百合子』の検討
- それは「酸素」か? ーー1955年の展望から
- 解題
著者情報
宮本顕治著作集編集委員会