
ソ連崩壊後、クリントン、ブッシュなど歴代政権が、模索の過程を経て到達した新世界戦略とはなんだったか。9・11テロを転機にアフガニスタン、イラク戦争として発動された覇権主義の新戦略の危険な全貌を、広い歴史的な視野のもとで明らかにした諸労作。六〇~七〇年代の国際論争の中でのアメリカ帝国主義論にもつながる。
目次や構成
【目次】
- クリントンの世界戦略と軍事同盟の変貌
- 1 市場民主主義諸国の世界共同体の「拡張戦略」
- 2 世界市場の制覇をめざす経済的覇権主義
- 3 地球規模の「軍事管理」をめざす軍事的覇権主義
- 4 「関与と拡大の国家安全保障戦略」の二つの特徴
- 5 核抑止体制が生みだす矛盾
- 6 NATO拡大とその変質
- 7 「東アジア戦略」と日米軍事同盟
- 結び 非核・非同盟の路線と運動の国際的使命
- 同時テロ事件とブッシュ政権の世界戦略
ーーそのユニラテラリズムと対アジア・対日政策 - 「ブッシュ戦争」と「核・軍事的帝国主義」論
- 1 「悪の枢軸」論と「ブッシュ戦争」
- 2 「核・軍事的帝国主義」、ケナンのアメリカ外交論
- 3 アメリカ経済の「軍事化」
- 4 「核兵器帝国主義」、ヒロシマ・ナガサキ
- 5 軍事同盟体制と常時戦闘体制
- 6 ベトナム戦争と史上最初の化学兵器戦
- 7 「テロ国家」アメリカ
- 8 平和の国際秩序をめざして
- 解題
著者情報
上田耕一郎著作集編集委員会

上田耕一郎著作集 第6巻 アメリカの世界戦略論
定価3,850円
(本体3,500円)
2013年10月