
日本列島には新旧二度にわたる、周辺大陸からの旧石器時代人の移住があった。アフリカから世界各地へ拡散した最初の波が渡海術に長けた旧移住民となり、第二波は最終氷期最寒冷期の陸橋を伝った新移住民で、環日本海旧石器文化回廊を開く。石器や住居跡など考古資料の科学的分析から列島の旧石器時代人の実像に迫り、人間らしい思考の原点、知恵の根源をさぐる意欲作!
目次や構成
〔目次〕
- 第1章 日本列島の旧石器時代
- 第2章 移動生活の知恵
- 第3章 ヒトの群れと集団の絆
- 第4章 様々な社会変動の連鎖
- 第5章 石器の使い方と作り方の知恵
- 第6章 文化の創造
- おわりに
著者情報
安蒜政雄
1946年、千葉県生まれ。1978年、明治大学大学院博士課程修了(文学博士)。専攻は日本考古学(主に旧石器時代)。現在、明治大学文学部教授。主な著書に、『旧石器時代の日本列島史』(2010年)、『住まいの考古学』(共著、2007年)、『考古学の最前線』(共著、2003年、以上は学生社)、『考古学キーワード(改訂版)』(編著、2002年、有斐閣)など。

旧石器時代人の知恵
定価2,090円
(本体1,900円)
2013年3月