
陽光の中に、たおやかな歴史の流れと命の輝きを見つめる。
チベット 祈りの色相、暮らしの色彩
渡辺一枝=著
収益最優先で自然や人を顧みぬ「日本の生き方」とは対極にあるチベットの暮らし。そこには息を呑むような鮮やかな色彩が満ちあふれていた。長年務めていた保育士生活に終止符を打ち、チベットを初めて訪れたのは、1987年3月。以来通い続けたその地の、日本人と同じ黒い目の“懐かしい人たち”の生活を写し取った珠玉の写真に、心豊かな文を添える。
著者情報
渡辺一枝
1945年1月、ハルピンで生まれ翌年秋に母と共に日本に引き揚げる。1987年3月までの18年間、東京近郊の保育園、障害児施設で保育士を務め、退職の翌日に初めてのチベット行に出かけて、その後に作家活動に入る。夫は椎名誠さん。主な著書に『桜を恋う人』『時計のない保育園』(ともに情報センター出版局)、『ハルビン回帰紀行』(朝日新聞)、『チベットを馬で行く』(文春文庫)、『消されゆくチベット』(集英社新書)、『チベット』(新日本出版社)ほか多数。

チベット 祈りの色相、暮らしの色彩
定価2,200円
(本体2,000円)
2020年2月