
被災者の肉声を“混じりけなし”に聞き取った記録
聞き書き 南相馬
渡辺一枝=著
未曾有の災害と原発事故は、そこで生活する人びとの営みを大きく変え、「力の弱い側が理不尽な目に遭う構図」が蓄積され続けています。その人たちとともに悩み、行動しようとする著者の揺るぎのない目が写し取ったルポルタージュ。南相馬を「定点」に、「3・11」以降足繁く通い続け、“汚されたフクシマ”から再び立ち上がる一人ひとりの物語です。
目次や構成
<書評掲載>
- 読売新聞2020年5月17日付
著者情報
渡辺一枝
1945年1月、ハルピンで生まれ翌年秋に母と共に日本に引き揚げる。1987年3月までの18年間、東京近郊の保育園、障害児施設で保育士を務め、退職の翌日に初めてのチベット行に出かけて、その後に作家活動に入る。夫は椎名誠さん。主な著書に『桜を恋う人』『時計のない保育園』(ともに情報センター出版局)、『ハルビン回帰紀行』(朝日新聞)、『チベットを馬で行く』(文春文庫)、『消されゆくチベット』(集英社新書)、『チベット』(新日本出版社)ほか多数。

聞き書き 南相馬
定価1,870円
(本体1,700円)
2020年3月