
「株高」の一方で進む大多数の勤労者の苦境、日本経済の衰退。過去30年の経済・財政政策を検証し、現状の背景にある歪んだ「経済の金融化」、そして「軍事化」にメスを入れます。財政投融資の解体、郵政民営化、年金積立金の株式運用、「リフレ」政策、異次元軍拡……財界分析も含め日本経済の現状を緻密に解明した労作!
目次や構成
<目次>
- 第1章 「金融の自由化」とは何だったのか —— 財政投融資の解体で失われた「公共」
- 1 財政投融資は巨大な金融仲介機関だった
- 2 財政投融資の「解体」は公共的な性格を失わせた
- 3 「金融自由化」を求めたのは誰か
- 4 橋本「行革」が実行に移した「ビッグバン」
- 5 「入口」から「出口」まで解体・縮小した
- 第2章 郵政民営化で郵貯・簡保・郵便はどうなった
- 1 郵政事業はどのような経緯で「民営化」されたのか
- 2 アメリカ政府による理不尽な「対日要望」
- 3 ゆうちょ銀行は“米国の財布”になった
- 4 かんぽ生命は弱体化させられた
- 5 郵便事業は危機に瀕している
- 6 「郵政民営化」は小泉純一郎氏の「発案」ではなかった
- 第3章 年金積立金はなぜ外資の餌食になったのか
- 1 「GPIFが世界一」とは?
- 2 米国のOASDIの積立金はなぜ「非市場性国債」なのか
- 3 GPIFは積立金を「丸ごと」市場運用している
- 4 株式運用への転換を促したもの
- 5 安倍内閣が大転換させた年金基金の「ポートフォリオ」
- 6 外資系の運用機関の比重が急増している
- 7 日米政権とブラックロックの深い関係
- 8 インフラ・不動産にまで投資先を広げる
- 9 機関投資家と運用会社が経団連役員企業を牛耳る
- 第4章 「リフレ派」が壊した金融政策 —— 日本銀行は誰のものか
- 1 安倍晋三氏はいつから「リフレ派」に転じたのか
- 2 「デフレ」とは何かをめぐって
- 3 銀行から先におカネが流れない理由
- 4 「インフレ期待」と景気について
- 5 政府と日銀の関係をどうみるか
- 第5章 変貌した大企業の経営 —— 「もの言う株主」の言いなりでよいか
- 1 大企業の資産は現実資産から金融資産へ
- 2 大企業の株式は誰が所有しているか——持ち合い崩壊と外資支配の浸透
- 3 機関投資家は株主利益を求め「ものづくり」を破壊する
- 4 株式会社の基盤はなぜ掘り崩されたか
- 5 株式会社とは何か、あらためて問う
- 第6章 経済と暮らしを破壊する異次元大軍拡
- 1 大軍拡で何を増やしているのか
- 2 兵器の生産と軍需産業について
- 3 空前のもうけを上げるアメリカの軍産複合体
- 4 「戦後安保の大転換」とはどういうことか
- 5 民主主義を圧殺する「秘密保護」
- 6 若者を戦争に動員するな
- 7 平和の枠組みをアジアと世界に広げよう
- 第7章 日本の気候危機対策はなぜ進まないのか
- 1 COPへの日本政府の対応
- 2 英国の独立系シンクタンクが、日本財界の影響力を調査
- 3 日本経団連は何を主張してきたか
- 4 政府・与党は、なぜ財界のいいなりになるのか
- 5 人類の生存と持続可能な経済社会を再構築する
- 1 「株主至上」はどこから/2 壊された財投の公共性/3 衰退した郵便貯金/
補論1 資本主義の現在と未来 ——しんぶん赤旗でインタビューに答えて
4 売国的なビッグバン/5 搾取求める年金基金/6 現代版「寄生と腐朽」
補論2 外資の食い物にされる年金基金
補論3 政権に翻弄された日本銀行 ——白川方明氏の論考に寄せて
あとがき
はじめに
著者情報
佐々木憲昭
1945年北海道生まれ。1996~2014年、6期18年にわたって日本共産党衆議院議員。1994~2017年、同党幹部会委員。主な著書に『日本の支配者』(2019年)、『財界支配――日本経団連の実相』(2016年)、『変貌する財界――日本経団連の分析)(編著、2007年)、『どうみる世界と日本の経済〈改訂版〉』(1988年)など(いずれも新日本出版社)。
外資支配 金融化、民営化、軍事化の罠
定価2,640円
(本体2,400円)
2026年1月













