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少しずつ花開く自己回復力に心から信頼する親と子どもの絆

競争社会に向き合う自己肯定感 もっとゆっくり/信じて待つ

高垣忠一郎=著

定価1,650円(本体1,500円)

出版年月
2008年6月
ISBNコード
978-4-406-05150-7
仕様
0037/ 四六判並製/ 254P
タグ
芸術・生活    教育   
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スピードと結果だけを追い求める効率優先の現代社会−−その陰で、安心できる自分の心の居場所を失っている人たちがいます。本書は、困難をかかえ苦しんでいる子どもや若者、そして彼らの親たちの心の声に耳を傾け、「自分が自分であって大丈夫」「ダメなあなたでもいいんだよ」と語りかけるセラピー・メッセージ!

目次や構成

〔目次〕

  • はじめに
  • 第1章  地球環境の破壊と心の問題
    1.   地球人類の生き方が問われている
    2.   自然現象と欲望追求・物質生活拡大の心
    3.   新自由主義・市場原理主義の心
  • 第2章  地球環境破壊の時代のセラピー文化
    1.   「心理主義」の時代と「セラピー文化」
    2.   競争社会と自己肯定感
    3.   格差社会における「内的資産」の格差
  • 第3章  わたしの心理臨床実践と講演活動
    1.   地球レベルの不安を生きる子どもたち
    2.   セラピー的メッセージの検討対象
    3.   心理臨床家(カウンセラー)が講演を行なうことの問題
  • 第4章  [講演]共に待つ心たち ―もっとゆっくり・スローイングダウン―
    1.   もっとゆっくり・スローイングダウン
    2.   ゆれながら支えあう仲間たち
    3.   「信じて・任せて・待つ」
    4.   任せるということ
    5.   二つの待ち方
    6.   自分と共に生きる
    7.   「レースの人生観」と「表現の人生観」
    8.   「産業時間」と「生物時間」
    9.   「自分の物語」を書き直す力
    10.   登校拒否やひきこもりを生命の表現として見る
    11.   時間を共有する
    12.   効率的でないからこそ救われる
    13.   「感情表現」と「相互理解」を困難にする条件
    14.   「共に待つ」というコミュニティ
  • 第5章  二つの向き合い方
    1.   相手を操作する、相手と対話する
    2.   対話的な向き合い方 ―自分を愛する―
    3.   生命のプロセスを大事にする
    4.   生き方への問い ―問いを共有する―
    5.   人生は何を儲けるためにあるのですか?
  • 第6章  共に揺れる
    1.   人生に起こる地震
    2.   揺れることは悪いことではない
    3.   「さようなら」と「こんにちは」は「ゆるみ」ながらするもの
    4.   否定的な見方からの転換
    5.   他の参加者を「鏡」として自分と向き合う
    6.   「親の会」で語ることの意義
  • 第7章  共に待つ
    1.   今や時間のかかることは最大の悪であり「苦」になった
    2.   新幹線に乗っているといつも心が遅れてついてくる
    3.   心と向き合うゆとりがない
    4.   「共に待つ心たち」のなかのカウンセラー
    5.   体験しながら、プロセスを追って気づいていく
    6.   待つことの意味・共にいて「いま・ここ」を共有する
    7.   よく看て、よく聴き、とらわれないバランスをもった向き合い方
  • 第8章  信じて、任せる
    1.   信じることの意味
    2.   任せることの意味
    3.   信じて任せる向き合い方がどうして可能になるのか? ―自己肯定感という花を咲かせる―
    4.   生命の働きにお任せする
  • 第9章  再生セラピー文化の考え方
    1.   コントロールの習性と脱マインドコントロール
    2.   「機械心」と依存症・嗜癖
    3.   二つのセラピー文化
    4.   「自己否定の心」は「生命のプロセス」を邪魔する
    5.   「自己否定の心」を受容し耳を傾ける
    6.   「自分を愛する心」の大切さ
    7.   「自己否定の心」を生み出す背景
    8.   こういう難問とどう向き合うか?
  • あとがき

著者情報

高垣忠一郎

心理臨床家。1944年高知県生まれ。1968年京都大学教育学部卒業。専攻は臨床心理学。京都大学助手、大阪電気通信大学教授、立命館大学大学院教授などを歴任し2014年3月退職。登校拒否・不登校問題全国連絡会世話人代表。主な著書は次の通り。『揺れつ戻りつ思春期の峠』(1991年)、『生きることと自己肯定感』(2004年)、『競争社会に向き合う自己肯定感』(2008年)、『登校拒否を生きる』(2014年)、『生きづらい時代と自己肯定感』(2015年)、『つい「がんばりすぎてしまう」あなたへ』(2017年)、『自己肯定感を抱きしめて』(2018年)、『悩む心に寄り添う』(2021年)(以上はいずれも新日本出版社)、『自己肯定感って、なんやろう?』(2008年、かもがわ出版)、『ガンを抱えてガンガーへ』(2002年、三学出版)