
集団自決の事実を、対馬丸の悲劇を、語り伝える
わたしの沖縄戦 1 「集団自決」なぜ いのちを捨てる教育
行田稔彦=著
定価2,420円 (本体2,200円)
- 出版年月
- 2013年11月
- ISBNコード
- 978-4-406-05729-5
- 仕様
- 8321/ 四六判上製/
- 読者対象
- 小学校高学年
- 中学生
- 高校生以上
日本で大規模な地上戦がおこなわれた沖縄。その事実を証言から伝える、小学校高学年からおとなまで読めるシリーズがスタートです。すべての学徒隊の方から取材し、網羅的に沖縄戦が分かります。本書では、序章ともいえる慶良間諸島への米軍の侵攻と、その時起きた集団自決、学童疎開船が沈められた対馬丸事件に迫ります。
目次や構成
【目次】
- はじめに
- 登場証言者
- 第1章 慶良間諸島の悲劇
- 1 慶良間諸島
- 2 座間味島の「集団自決」(強制集団死)
- 1 慶良間諸島への米軍の猛爆撃
- 2 忠魂碑の前に集合!
- 3 日本軍の道案内をした島の娘たち
- 4 米軍の座間味島上陸
- 5 吹き出る血…「集団自決」
- 6 死なないよ! と逃げまわる幼児
- 7 おじいさんの呼ぶ声
- 8 住民に死を強制した軍隊は生き続けた
- 3 渡嘉敷島の「集団自決」(強制集団死)
- 1 渡嘉敷島
- 2 西山に集まれ!
- 3 愛するがゆえに母親に手をかけた
- 4 軍の強制と誘導による「集団自決」
- 第2章 対馬丸の子ども
- 1 対馬丸の子どもからあなたへ
- 2 対馬丸事件
- 3 海に沈んだ子どもたち
- 4 口止め(箝口令)
- 第3章 戦場への道
- 1 お前を16歳まで育てたのは死なすためではない!
- 2 軍事教育一色に染まる学校(昭和16〜18年)
- 3 沖縄はすでに戦場…「八重山出身者は戦争が終わるまで帰るな」
- 4 沖縄戦の悲劇を暗示する10.10空襲(昭和19.10.10)
- 第4章 軍国主義の旗手となったティーンエイジャー
- 1 なぜ沖縄で戦争があったのか…15年戦争と沖縄戦
- 2 防衛隊の招集…根こそぎ動員
- 3 看護教育…女子学徒隊
- 4 学徒出陣壮行会
- 5 正看護婦として入隊…看護学校生徒
- 6 軍国主義のマインドコントロール
- 1 「軍神大舛松市大尉に続け!」…軍国主義教育
- 2 「御真影奉護壕」…皇民化教育
- 3 「鬼畜米英」…敵愾心教育
- 4 「方言札」…沖縄方言廃止教育
- 5 「靖国神社に祀られる」…いのちを捨てる教育
著者情報
行田稔彦
1947年新潟県生まれ。新潟大学教育学部卒業。現在和光学園理事。日本生活教育連盟委員長。主な著書に『あっ!こんな教育もあるんだ』(共著・2006年、新評論)、『沖縄に学ぶ子どもたち』(監修・2006年、大月書店)『生と死・いのちの証言 沖縄戦』(2008年、新日本出版社)、『いのち輝く―つながりが生んだ本物の学び』(共著・2008年、ルック)、『育てたいね、こんな学力―和光学園の一貫教育』(共著・2009年、大月書店)