
どうしたら平和は実現するのか。世界の人々の切実な関心にこたえ,国際法の平和ルールを誕生させた18世紀末以来の人々のたたかい,国連憲章をめぐる第二次大戦後の攻防の物語を説きあかし,戦争をくい止める力はどこにあるかを書き下ろす。
目次や構成
[目次]
- はじめに
- 第一章 フランス大革命と史上初の侵略禁止憲法
- 侵略戦争の禁止規定とその時代
- 憲法規定を生みだした直接の要因
- 国民による運動の高揚のなかで
- 第二章 ロシア革命と国際連盟による戦争の規制
- 国際法による戦争制限の開始とその背景
- 一九世紀後半の平和運動とマルクス
- レーニンの奮闘はどのように影響したか
- 第三章 ファシズムとの闘争から国連の結成へ
- 第一次大戦から第二次大戦へ
- 反ファッショ闘争の開始とその結実
- 戦争の最終局面と国民的な運動の高揚
- 第四章 国連憲章を育て、きたえた戦後の諸闘争
- 植民地解放のたたかいとその意味
- ベトナム戦争と武力不行使原則の展開
- 集団安全保障と反核運動
- 第五章 アメリカの対イラク戦争と国際世論
- 国連憲章への挑戦としてのイラク攻撃
- 新しい段階に到達した世界の人々のたたかい
- 憲法九条に託された世界史の未来
- 補論 国際社会はテロ問題にどうとりくんできたか
- 一、 戦後のテロ問題の発生と国際社会の対応
- 二、 容疑者引き渡し原則をめぐる対立と解決
- 三、 テロ犯罪の重大化と国連の関与の深まり
- 四、 法の裁きの有効性が次第に明白になる
- あとがき
著者情報
松竹伸幸
1955年生。日本共産党政策委員会外交部長。著書『反戦の世界史』(2003年)、『「集団的自衛権」批判』(01年)、『「基地国家・日本」の形成と展開』(00年)、『日米地位協定逐条批判』(共著、1997年)いずれも新日本出版社刊。

反戦の世界史 国際法を生みだす力
定価2,420円
(本体2,200円)
2003年5月