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日本映画の再生めざし奔走する著者の最新評論集!

日本映画の歴史と現代

山田和夫=著

定価4,070円(本体3,700円)

出版年月
2003年8月
ISBNコード
978-4-406-03018-2
仕様
0074/ A5判上製/ 286P
タグ
芸術・生活    文化・芸術・スポーツ   
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日本現代史を偽造する映画「プライド」への批判論文や貴重な戦前の前進座出演時代劇映画史をはじめ,山本・黒澤らの映画作家論,「阿弥陀堂だより」など最近の話題作の作品論までの力作映画評論を集大成。その他,理論探究「映画と資本論」。

目次や構成

  • 序章  たたかってこそ、日本映画の再生へ
            ―フランス映画人の歴史に学んで―
  • 第I章  日本映画史の軌跡
    • 1  日本映画史から見た歴史の真実
      • 日本映画は戦争をどう描いてきたか―侵略と加害を告発した軌跡
      • 日本映画史のなかの天皇
      • 日本映画史は正しく語られているか―大島渚「日本映画の一〇〇年」などをめぐって
      • 侵略と加害を否定した「プライド」
      • 山根貞男の「プライド」擁護論に答える
      • 歴史偽造の「教科書」映画版「ムルデカ17805」を見て
      • なぜいま「宣戦布告」なのか?―有事法制の促進と有事=戦争の挑発
    • 2  作品創造と上映運動の足跡
      • 前進座映画史おぼえ書き
      • 映画センター運動の30年から―その原点と理念は何か?
  • 第II章  作家と作品―受けつがれた伝統と新しい可能性
    • 1  回想の映画人
      • 「映画は大衆のもの」の信念を貫く―追悼・山本薩夫監督
      • 今井正監督の人と芸術に学ぶ
      • 「男はつらいよ」の27年―渥美清=山田洋次が語ってきたこと
      • 映像のダイナミズムに輝いた個性―「世界のミフネ」のたどった道
      • 黒澤明・人と芸術の軌跡
      • 映画とともにいつまでも―淀川長治さん、ありがとう
      • 生涯を貫いた平和への意志と情熱―木下恵介監督
    • 2  人間の可能性を撮る
      • もう一つのリアリストの顔―新藤兼人さんと独立プロ運動
      • 新しいたたかう農民像を活写した快作―神山征二郎監督「郡上一揆」
      • 「特攻」の真実に迫る映画「ホタル」(降旗康男監督)―「加害」に踏み込む映画人の良心
      • すばらしい人間の可能性をうたう―老人介護を描く松井久子監督「折り梅」
      • 時代劇リアリズムの伝統継ぐ―「たそがれ清兵衛」山田洋次監督の挑戦
      • 自然と人間の映像的森林浴―小泉堯史監督の「阿弥陀堂だより」
    • 3  記録映画の秀作から
      • 事実で迫る記録映画の本道―「人として生きる」(片桐直樹監督)「平塚らいてうの生涯」(羽田澄子監督)
      • 「住井すゑ  百歳の人間宣言」(橘祐典監督)―類い稀な魅力と不屈の信念を伝える
    • 4  世界に飛翔した日本のアニメ
      • 新記録を立てた「もののけ姫」―宮崎駿アニメのテーマと表現を考える
      • 高畑アニメの新しい冒険と挑戦―「ホーホケキョ  となりの山田くん」
      • 宮崎駿監督「千と千尋の神隠し」―すぐれた造型、魅力的なキャラクターによる傑作
      • 長編アニメ「えっちゃんのせんそう」(有原誠治監督)―七歳の少女の目が伝える戦争の真実
      • 自分の力で歩み出す少女のさわやかさ―ジブリアニメの新作「猫の恩返し」など
  • 第III章  日本映画再生の展望
    • 日本映画産業の自立と再生は可能か―「危機」の実態に迫る
    • 日本映画の再生をめざすたたかい―松竹大船闘争の到達点と教訓
    • 日米映画界の真の友好関係は可能か
  • 第IV章  映画の理論的探究
    • 芸術はいったい誰のものか―資本の論理と人間と論理・メセナ<企業の文化支援>を考える
    • 映画と『資本論』
    • 今村太平氏の氏を悼む
    • 映像の本質追求が貫く―書評・今村太平著『映画の眼―文字から映像の文化へ』
    • 「資本論」の素養が生きる面白さ―<書架散策>今村太平著『漫画映画論』
  • あとがき
  • 初出一覧  巻末
  • 本書に登場する邦画作品データ一覧  巻末
  • 人名索引  巻末

著者情報

山田和夫