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いま、よみがえるリアリズムとロマンの早船文学!

キューポラのある街 評伝早船ちよ

関口安義=著

定価1,980円(本体1,800円)

出版年月
2006年3月
ISBNコード
978-4-406-03252-0
仕様
0095/ 四六判上製/ 286P
タグ
芸術・生活    評論   
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吉永小百合をアイドルにした『キューポラのある街』。鋳物の町・川口を舞台に、中学生の非行、家庭の貧困や在日朝鮮人帰還問題などを感動的に描き、早船ちよは人気作家の地位を不動のものにした。本書は、雪深い飛騨高山での生い立ち、夫・井野川潔との二人三脚ぶりなど、作家の作品と生涯を克明にたどった本格的評伝。

目次や構成

〔目次〕

  • はじめに
  • 第一章  飛騨古川と高山
    1. 出生の地、飛騨古川
    2. 早船ちよ館
    3. 成育の地、高山
    4. 高山町立女子尋常高等小学校
  • 第二章  「幼な書き」の時代
    1. 恩師藤井嘉蔵
    2. 大正デモクラシーと綴方教育
    3. 学校文集『銀のすゞ』
    4. 新聞入選と『鑑賞文選』への投稿
  • 第三章  峠を越えて湖へ
    1. 金融恐慌の中で
    2. 飛騨毎日新聞社入社
    3. 友情と恋愛
    4. 湖の地へ
  • 第四章  湖から町へ
    1. 片倉製糸に就職
    2. 製糸労働者
    3. 小砂丘忠義
    4. 上京
  • 第五章  結婚と新生活
    1. 出会い
    2. 井野川潔
    3. 青年教師早船斌男
    4. 結婚生活
  • 第六章  疎開と戦後生活
    1. 戸塚村への疎開
    2. 敗戦と執筆活動の再開
    3. 『埼玉文学』と「うたごえ」
    4. 生と死
  • 第七章  キューポラのある街
    1. 埼玉県川口市
    2. 『キューポラのある街』の登場
    3. 構成と内容
    4. 作品生成と読者の反応
  • 第八章  人気作家として
    1. 映画「キューポラのある街」
    2. 内外での大きな反響
    3. 劇化とテレビ化
    4. 一躍人気作家に
  • 第九章  児童文化運動とともに
    1. 『新児童文化』の創刊
    2. 『子ども世界』の時代
    3. 児童文化運動への情熱
    4. 二つの六部作
  • 第十章  故郷への回帰
    1. ふるさと再発見
    2. 一連の故郷もの
    3. 書くことの重み
    4. 美作女子大学教授として
  • 附章  死とその前後
  • あとがき
  • 索引

著者情報

関口安義

1935年埼玉県生まれ、早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了、文学博士。都留文科大学教授、文教大学教授を歴任。主な著書に『芥川龍之介』(岩波新書、1995)、『芥川龍之介とその時代』(筑摩書房、1999)、『芥川龍之介の歴史認識』(新日本出版社、2004)、『キューポラのある街 評伝早船ちよ』(新日本出版社、2006)、『世界文学としての芥川龍之介』(新日本出版社、2007)、『評伝 矢内原忠雄』(新教出版社、2019)ほか多数