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芥川文学の何が世界の人々の関心を引きつけるのか!

世界文学としての芥川龍之介

関口安義=著

定価2,200円(本体2,000円)

出版年月
2007年6月
ISBNコード
978-4-406-05047-0
仕様
0095/ 四六判上製/ 254P
タグ
芸術・生活    評論   
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没後八〇年を迎えた芥川龍之介。中国語版『芥川龍之介全集』や英語の新訳選集が刊行されるなど、芥川は世界各国で注目され、再発見されようとしている。芥川文学の何が世界の人々の関心を引きつけるのか。「忠義」「地獄変」「戯作三昧」などテクストの新しい〈読み〉で解きあかす。前著『芥川龍之介の歴史認識』の姉妹編

目次や構成

〔目次〕

  • 序章  二十一世紀の芥川研究
    • 内外で注目される芥川文学
    • ペンギン古典叢書に登場した芥川
    • 中国における芥川研究
    • 韓国における芥川研究
  • 第 I 章  なぜ木曾義仲か ―「義仲論」
    • 1 河合榮治郎の「項羽論」
    • 2 「項羽論」への挑戦
    • 3 歴史と漢文の力
    • 4 「野生の児」へのあこがれ
  • 第II章  近代的人間の模索 ―「忠義」
    • 1 草稿「主従」と典拠
    • 2 神経衰弱
    • 3 二人の家老
    • 4 孤独と寂寥
  • 第III章  「寂しさ」への問い ―「或日の大石内蔵之助」
    • 1 忠臣蔵への関心
    • 2 大石最後の一日
    • 3 芥川の新解釈
    • 4 寂しさの内実
  • 第IV章  自己確立のドラマ ―「戯作三昧」
    • 1 馬琴像に託すもの
    • 2 虚構の中での自己表現
    • 3 新進作家芥川への風当たり
    • 4 自己確立の闘い
  • 第V章  人生のしたたかな眼 ―「首が落ちた話」
    • 1 何小二の受難
    • 2 反戦の叫び
    • 3 みじめな生存
    • 4 人間の悪魔性、不条理な世界
  • 第VI章  芸術と人生 ―「地獄変」
    • 1 「地獄変」への道
    • 2 超人大殿と天才絵師
    • 3 芸術と人生
    • 4 良秀の闘い
  • 第VII章  自由への遁走 ―「馬の脚」
    • 1 空想劇
    • 2 理性の超克
    • 3 変身譚と典拠
    • 4 <馬の脚>とは何か
  • 第VIII章  芥川の中国旅行記 ―『支那游記』
    • 1 新世紀中国における芥川
    • 2 構成と「自序」
    • 3 上海の印象
    • 4 三文人との会見
    • 5 現代中国批判
    • 6 長沙、および北京の印象
  • あとがき
  • 初出一覧
  • 索引

著者情報

関口安義

1935年埼玉県生まれ、早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了、文学博士。都留文科大学教授、文教大学教授を歴任。主な著書に『芥川龍之介』(岩波新書、1995)、『芥川龍之介とその時代』(筑摩書房、1999)、『芥川龍之介の歴史認識』(新日本出版社、2004)、『キューポラのある街 評伝早船ちよ』(新日本出版社、2006)、『世界文学としての芥川龍之介』(新日本出版社、2007)、『評伝 矢内原忠雄』(新教出版社、2019)ほか多数