
アメリカが「憲法九条をなくせ」と躍起になっているいま、一番やっちゃいけない憲法「改正」論議で、経済界は、なぜ政界のお先棒を担ぐのか! 著者の信条の根っこともなっている戦争体験や経済界での具体的経験から、九条二項が持つ「二一世紀型の価値」を熱く語る。書き下ろし“講演”や日米の価値観の違いを鋭く指摘した巻頭論考を含む注目の書!
目次や構成
〔目次〕
- はじめに――日本とアメリカとの価値観は全く違っている
- 戦争、人間、そして憲法九条
- 戦争の恐ろしさ
- 戦争を止める人間と、したがる人間
- 戦争がもたらす三つの暴走
- 戦争をさせない力、憲法九条二項
- 日本の支配層の異常さ
- アメリカが考えているもの
- アジアの中の日本
- 守ることの積極性
- 日本国民の気構え
- 日本の国家目標と平和憲法
- 三つの座標軸から考えよう
- 日本の国家目標は何であったか
- 新しい国家目標と憲法
- 変えようと思えば変えられる
- 二一世紀の経済社会と新しい進路
- 金融ビッグ・バンの背景
- 「企業社会」と「市民社会」との乖離
- 日本経済のあり方
- 平和憲法にふさわしい日本経済システムを
- 平和憲法を持つ国・日本の理念
- "質"が問われる時代
- 日本経済の岩盤と問われるべきもの
- 憲法九条と市場経済の相関関係
- 選択の時代
- 「この国のかたち」と「この家のかたち」
- おわりに
著者情報
品川正治
1924年、神戸市生まれ。現在、経済同友会終身幹事、国際開発センター会長。日本興亜損保(旧日本火災)の社長・会長を経て、91年から相談役。 93〜97年、経済同友会副代表幹事・専務理事。