
強制はなかったのか?
生と死・いのちの証言 沖縄戦
行田稔彦=編著
「集団自決」はじめ、戦闘の経過に沿って、沖縄戦の全体像を30人近い証言で立体的に浮かび上がらせる初めての本です。軍による住民虐殺、住民の戦闘参加など、沖縄戦の真実を伝えます。構成・執筆は、20年にわたり沖縄戦体験者の証言を聞き、沖縄学習に取り組む、和光小学校の校長。修学旅行に行く高校生からどうぞ。
目次や構成
〔目次〕
- はじめに
- 序章 「集団死」を強いられた住民
- 集団死とは何か
- 座間味島の悲劇
- 秘密基地の島「慶良間諸島」
- 渡嘉敷島の集団死
- 第1章 沖縄戦前夜
- 「ああ 対馬丸」〜忍びよる戦争の暗い影
- 戦場への道…子どもを戦場へ駆り立てた軍国主義教育と皇民化教育
- 10.10空襲
- 戦争準備下の第32軍と根こそぎ戦場動員された学徒たち
- 第2章 首里攻防戦と住民・学徒
- アメリカ軍の上陸と第32軍
- 砲弾にさらされ、逃げまどう沖縄住民
- 負傷兵の急増
- 女子学徒隊の病院編
- 野戦病院と従軍看護婦
- 県庁職員の証言
- 首里戦線と鉄血勤皇隊
- 北部戦線
- 第3章 南部彷徨
- 第32軍 首里司令部を放棄
- 南部彷徨の惨禍
- 第4章 戦場から収容所、そして今につながる戦後の出発
- 住民たちの収容所、そして戦後
- 女子学徒たちの収容所生活、そして今につながる戦後
- 終わりに……証言者に学ぶ
- 資料「避難民と収容所難民」
- アメリカ軍の侵略図
- 沖縄周辺の島々
- 日本の軍隊(第32軍)の構成
- 日本軍による住民犠牲
- 沖縄島南部の戦跡
- 参考文献
- 年表と学徒・住民の沖縄戦100日の足どり 巻末袋挿し込み
著者情報
行田稔彦
1947年新潟県生まれ。新潟大学教育学部卒業。現在和光学園理事。日本生活教育連盟委員長。主な著書に『あっ!こんな教育もあるんだ』(共著・2006年、新評論)、『沖縄に学ぶ子どもたち』(監修・2006年、大月書店)『生と死・いのちの証言 沖縄戦』(2008年、新日本出版社)、『いのち輝く―つながりが生んだ本物の学び』(共著・2008年、ルック)、『育てたいね、こんな学力―和光学園の一貫教育』(共著・2009年、大月書店)