
憲法を盾に獄中でも書き続けたチリの記者。チャウシェスクの大演説に一人で非難の声を上げた技師も。9・11後の米国では、アラブ系の子どもたちを守ろうと日系人が立ち上がった――社会変革の歴史にはいつでも一人一人の、この世界を変えたいという意志と行動があった。世界68ヵ国をめぐる記者がしるす熱き闘いのルポ!
目次や構成
- はじめに――68ヶ国の取材から
- 第1章 変化したアメリカ
- 9・11の衝撃から
- 市民の復元力
- 第2章 自立するラテンアメリカ
- 平和の夢を行動で実現する国〔コスタリカ〕
- 崇高な抵抗〔チリ〕
- ノーベル平和賞候補のスラム〔ペルー〕
- 第3章 個人が闘うアジア
- 自立した人々〔ベトナム〕
- 行動する良心が体制を変えた〔韓国〕
- 拡大するピープルパワー〔フィリピン〕
- 第4章 未来を築くヨーロッパ
- 30万人のVサイン〔チェコ〕
- 市街戦の中で〔ルーマニア〕
- 第5章 これからの世界
- 終わりに
著者情報
伊藤千尋
1949年、山口県生まれ。東京大学法学部卒業。74年に朝日新聞に入社。サンパウロやバルセロナ、ロサンゼルスの支局長などを歴任。2009年に定年を迎えたが再雇用で同紙の「be」編集部で勤務を続けている。主な著書に『凜とした小国』『9条を活かす日本』(ともに新日本出版社)、『反米大国』(集英社新書)、『燃える中南米』(岩波新書)など多数。