
新自由主義によって陥った日本社会の三大問題――格差・貧困社会化、デフレ不況、財政危機。この「毒」を制するとばかりに、さらに新自由主義の深間に突き進む野田「社会保障・税一体改革」の論拠に、鋭い根本的批判の矢を放つ。また、世界史的にも前代未聞のギリシャ・ユーロ危機や大阪・橋下派の本質にも、その文脈から明快に迫りきる!
目次や構成
- 〔目次〕
- 第1章 グローバル化のなかの民主党政権
- 第2章 日米欧の新自由主義的帰結からうまれる福祉国家の課題
- 第3章 競争国家に向けた社会保障・税一体改革
- 第4章 3・11後の社会サービス保障をめぐる対決軸
- 第5章 新自由主義からの脱出路としての新福祉国家
- 第6章 新自由主義の反動的脱出策としての「橋下主義」
著者情報
二宮厚美
1947年生まれ。神戸大学発達科学部教授。経済学、社会環境論を専攻。主な著書は、『日本経済と危機管理論』(82年)『現代資本主義と新自由主義の暴走』(99年)『日本経済の危機と新福祉国家への道』(02年)『ジェンダー平等の経済学』(06年)〔以上は新日本出版社〕、『円高列島と産業の空洞化』(87年、労働 旬報社)、『自治体の公共性と民間委託』(2000年、自治体研究社)など多数。

新自由主義からの脱出 グローバル化のなかの新自由主義 VS.新福祉国家
定価2,530円
(本体2,300円)
2012年4月