
90年代以降、自己責任での生き残り競争の場にさせられてきた学校。政治が学校に市場原理主義と管理主義を押しつけた大阪はじめ、各地の「改革」が深刻な問題になっている。その緻密な分析と骨太な総括、子どもらに真摯に向き合う姿勢が、「教育の公共性」再構築、教師の専門性・自由に新たな光を当てる。再生への展望を開く一冊!
目次や構成
〔目次〕
- 序章 新自由主義と大震災・福島原発事故のなかで
- 第I部 新自由主義教育改革の帰結
- 第1章 新自由主義教育改革の20年を問う
- 第2章 新自由主義は日本の教育をどう変えたか
- 第3章 分断と競争、自己責任の論理を超える
- 第II部 教育の公共性の変容
- 第4章 教育の公共性の変容とその再構築
- 第5章 自治体の教育改革と教育の公共性
- 第III部 教師の専門性と自由
- 第6章 子どもと共に生きるという立ち位置を奪い返すこと
- 第7章 今日の教師の専門性のあり方を考える
- 第8章 教員養成・研究制度改革をどうみるか
著者情報
佐貫浩
1946年兵庫県生まれ。法政大教授。教育科学研究会委員長。『危機のなかの教育』(2012年、新日本出版社)、『品川の学校で何が起こっているのか』(2010年、花伝社)、『これでいいのか小中一貫校』(2010年、新日本出版社)、『学力と新自由主義』(2009年、大月書店)、『「自由主義史観」批判と平和教育の方法』(1999年、新日本出版社)。

危機のなかの教育 新自由主義をこえる
定価2,420円
(本体2,200円)
2012年8月