
日本など多くの資本主義諸国で主流となっている「ミクロ経済学」。大学でも「当然」の考え方・分析方法とされていますが、そこには大きな落とし穴が! この経済学は常識と思っている人にも、最初から信用できないと思っている人にも、この論理体系と諸概念をマルクス経済学の立場から分析した「一風変わった」書き下ろしの解説書。
目次や構成
〔目次〕
- 第1章 商品の価格を決めるものは何か
- 第2章 需要・供給は価格の関数と言えるのか
- 第3章 限界効用価値説の成立と変容
- 第4章 効用最大化と需要曲線
- 第5章 利潤最大化と供給曲線
- ワンポイント探究1 中学や高校の教科書は需給曲線グラフをどのような意図でいつ頃から教えるようになったのか?
- ワンポイント探究2 需給曲線グラフはなぜ独立変数(価格)を縦軸にとるのか?
- ワンポイント探究3 「ダイヤモンドと水のパラドックス」とは?
- ワンポイント探究4 無差別曲線と限界代替率は効用の可能性の問題を解決したのか?
- 補章1 需給均衡価格説は市場原理主義を招く
- 補章2 ミクロ経済学はなぜ支配的な学説となったのか
- 補章3 ミクロ経済学のための初歩微分の勘所
- むすびにかえて
著者情報
川上則道
1943年生まれ。都留文科大学名誉教授。主な著書に、『日本経済はどう変わるか』(共著、1977年、東研)、『国民所得論再入門』(1984年、時潮社)、『高齢化社会は本当に危機か』(共著、1989年、あけび書房。第15回野呂栄太郎賞受賞)、『「資本論」の教室』(1997年)、『「資本論」で読み解く現代経済のテーマ』(2004年)、『マルクスに立ちケインズを知る』(2009年)〔以上、新日本出版社〕など。

マルクスに立ちミクロ経済学を知る
定価1,980円
(本体1,800円)
2013年4月