
「八百屋お七」はなにゆえ自ら火付けの罪をかぶらなければならなかったのか――。お七が選んだ結末が、刻一刻とせまってくる。両親や吉三、住職、許嫁の勘蔵、奉行所の役人が、それぞれの立場でお七を救おうと懸命になるも、お七の決意はかたかった。風雲急を告げる後編が人情の機微巧みに描かれ、すがすがしい悲恋へと昇華する!
目次や構成
【目次】
- 8 口封じ
- 9 道連れ
- 10 すじがき
- 11 合わせ顔
- 12 恋の扉
- 13 蝶々
著者情報
ジェームス三木
1935年、満州奉天市生まれ。1953年俳優座養成所入所、以後テイチク専属歌手などを経て脚本家。85年NHK連続テレビ小説『澪つくし』で視聴率55%を記録。日本文芸大賞脚本賞(86年)、NHK放送文化賞(99年)など受賞多数。テレビ脚本には「独眼竜正宗」「八代将軍吉宗」「葵徳川三代」(いずれもNHK大河ドラマ)など多くあり、主な著書に小説では『澪つくし』(1985年、実業之日本社)、『翼をください』(88年、徳間書店)、『憲法はまだか』02年、角川書店)など、エッセイでは『ヤバイ伝』(2000年、新潮社)、『ドラマと人生』(08年、社会評論社)など数多い。

あさきゆめみし 下 八百屋お七異聞
定価1,320円
(本体1,200円)
2013年10月