
「バズーカ砲」などと鳴り物入りで持ち込まれた、デフレ対策とする「異次元の金融緩和」。しかしここに来て、化けの皮が、はがれ落ち始めた! その秘密を豊富な資料と明快な論理で解き明かします。安倍政権が誘致に血道を上げるカジノを持統天皇の時代から説き起こしたり、「アベ銀行」と化した日銀の「闇」に切り込んで、隠された真実に迫ります。
目次や構成
目次
はじめに
- 第一部 許すな、売国のカジノ上陸
- (1)人の不幸でもうけるな
- 国民はごまかされない
- なぜ、とばくは犯罪なのか
- 歴史の重み
- とばくで自己責任を問うな
- 不道徳な見えざる手
- (2)くずれる立法事実
- 「アベ化」する公明党
- アメリカ企業から金をもらって立法か
- 観光振興にカジノはいらない
- (3)究極の売国法
- ターゲットは日本人
- 日本人から巻き上げたお金のゆくえは
- カジノ解禁をまえにすすめたのはアメリカ
- 「シンゾウ、こういった企業を知っているか」
- カジノで経済効果を論じるな
- (4)違法性の阻却
- 法務省がしめした八つの要件
- 公営ギャンブルはなぜ合法か?
- とばくも「官から民へ」
- 公営カジノから民営カジノへ
- 「ねずみ小僧」論争
- 射幸性の程度
- 「IR推進会議」のずさんな検討と結論
- 法務省よ、おまえもか
- パチンコをどうする
- (5)地獄のふたをあけるな
- 世界最低水準のカジノ規制
- 借金が破滅への道
- 悪魔のとりひき「大阪カジノ万博」
- 地獄のふたをあけるな-つくらせないたたかいこそ
- 第二部 あぶない「カジノミクス」
- (1)「アベ銀行」に転落した日本銀行
- 異形の中央銀行
- 台頭する「リフレ派」
- 抵抗する日銀
- 「アベ銀行」スタート
- 日銀の独立性をふみにじった安倍首相
- (2)「異次元の金融緩和」とはなんだったのか
- 「異次元の金融緩和」の破たん
- 短期金利は日銀が誘導する
- 長期金利は国債の利回りできまる
- マイナス金利ってなに?
- 教科書をふみはずした日銀
- 「バズーカ砲」から「水鉄砲」へ
- 二%の物価上昇目標に意味なし
- デフレの原因は、賃金引き下げ
- (3)本当のねらいはなにか
- すべては株価のために
- 「池の中のクジラ」になりたい
- あやまちをくり返すな
- 「タコ足」財政
- 「バイ・マイ・アベノミクス」
- やっぱり、バックにアメリカがいた
- (4)「アベ銀行」の末路
- 日本をヘッジファンドの餌食にさせるな
- 「出口」はあるか
- (5)年金積立金バクチ
- もう一頭のクジラ
- アメリカに差しだされる私たちの年金
- 年金消滅を回避せよ
- 年金積立金をどうするか
- (6)まともな資本主義へ
- 「カジノ資本主義」の膨張と破たん
- ゲームを終わらせろ
- 企業を滅ぼす「ROE至上主義」
- このままでいいのか、資本主義
謝辞
図表および収録ページ一覧
著者情報
大門実紀史
1956年京都生まれ。日本共産党参議院議員。著書に『「属国ニッポン」経済版』(2003年)、『新自由主義の犯罪』(07年)、『ルールある経済って、なに?』(10年)、いずれも新日本出版社刊。

カジノミクス 「カジノ解禁」「アベ銀行」「年金積立金バクチ」の秘密
定価1,870円
(本体1,700円)
2018年12月