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昭和天皇が実際におこなった戦争指導・作戦指導の実例を示して究明する!

日本の戦争Ⅲ 天皇と戦争責任

山田朗=著

定価1,980円(本体1,800円)

出版年月
2019年7月
ISBNコード
978-4-406-06360-9
仕様
0021/ 四六判並製/ 272P
タグ
人文    歴史一般   
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昭和天皇の大元帥としての役割、実際の戦争指導の実態をふまえ、その戦争責任を鋭く究明する。第一部では、天皇と軍隊・靖国神社・植民地支配の関係、第二部では、天皇の戦争指導の素養や能力を実例をもとに分析する。第三部では、昭和天皇の回想録である『独白録』と宮内庁編の公式伝記『実録』なども活用し、平和主義者イメージをくつがえす。

目次や構成

    まえがき
  • 第一部  大元帥としての昭和天皇
  • 第一章  近代天皇制における天皇
  •  一   天皇と軍隊
  •  二   天皇と靖国神社
  •  三   植民地と天皇
  • 第二章  昭和天皇の満州・朝鮮観と膨張主義思想
  •  一   張作霖爆殺事件における昭和天皇
  •  二   満州事変の勃発と昭和天皇
  •  三   熱河侵攻作戦と天皇の失敗
  •  四   昭和天皇の朝鮮観
  • 第二部  昭和天皇の戦争指導
  • 第三章  昭和天皇と軍事情報:大本営による戦況把握と戦況奏上
  •  一   天皇に対する戦況奏上資料
  •  二   台湾沖航空戦における幻の「大戦果」の奏上
  •  三   大本営の戦果判定能力
  •  四   フィリピン沖海戦における損害と「特攻隊」についての奏上
  • 第四章  昭和天皇の戦争指導・作戦指導
  •  一   ガダルカナル攻防戦と天皇の督戦
  •  二   天皇による中部ソロモン撤退論批判
  •  三   天皇の決戦要求と戦略眼
  • 第三部  昭和天皇の戦争責任
  • 第五章  徹底検証『昭和天皇独白録』
  •  一   『独白録』をつらぬく弁明の論理
  •  二   『独白録』にみる昭和天皇の戦争指導
  •  三   『独白録』で語られなかった問題
  • 第六章  徹底検証『昭和天皇実録』
  •  一   『実録』の軍事面での記述の特徴
  •  二   『実録』に見る軍事面での新たな発見
  •  三   『実録』に見る昭和戦前期の諸事件と天皇
  • 第七章  天皇の戦争責任を考えることの意味
  •  一   現代における戦争責任の追及とは
  •  二   天皇をめぐる戦争責任論とその歴史的位置
  •  三   天皇の法的機能からの戦争責任否定論
  •  四   天皇の「実態」を根拠とする戦争責任否定論
  • あとがき 日本の戦争 略年表

著者情報

山田朗

1956年、大阪府生まれ。明治大学文学部教授、歴史教育者協議会委員長。主な著書に『日本帝国主義の満州支配』(共著、時潮社、86年)『昭和天皇の戦争指導』(昭和出版、90年)『大元帥・昭和天皇』(新日本出版社、94年)『外交資料近代日本の膨張と侵略』(編、新日本出版社、97年)『歴史教育と歴史研究をつなぐ』(編、岩波書店、07年)『日本近現代史を読む』(共著、新日本出版社、10年)『兵士たちの戦場』(岩波書店、15年)『近代日本軍事力の研究』(校倉書房、15年)『昭和天皇の戦争』(岩波書店、17年)、『日本の戦争:歴史認識と戦争責任』(17年)『日本の戦争Ⅱ:暴走の本質』(18年)『日本の戦争Ⅲ:天皇と戦争責任』(19年)『帝銀事件と日本の秘密戦』(20年、ともに新日本出版社)など多数。