
父や兄が戦死 「悲しみ」より「名誉」になる時代?
シリーズ戦争 子どもたちが綴った戦争体験 第2巻 身を捨てて、国を守る アジア・太平洋戦争がはじまった
村山士郎=著
定価3,850円 (本体3,500円)
- 出版年月
- 2021年9月
- ISBNコード
- 978-4-406-06621-1
- 仕様
- 8321/ A4変型上/ 64P
- 読者対象
- 小学校高学年
- 中学生
1941年12月8日、日本は奇襲攻撃をかけ、アジア・太平洋戦争へとふみだします。ラジオの発表にワクワクの子どもたちは、戦争を一生懸命応援します。やがて負けはじめ、父や兄たちが戦死していくなか、子どもたちの想いを当時綴った作文から読み解きます。資料、画像も豊富に収録し、理解を助けるシリーズ第2巻発売。
目次や構成
<目次>
-
- この本を読んでいただくみなさんへ
- 1 アジア・太平洋戦争がはじまった
- 開戦にわく国民 大東亜戦争/戦争のはじまった日のこと/開戦の夜
- ●ことば解説 大詔とは?
- 一丸となって戦争に 俳句 撃ちてし止まむ/大詔奉戴日の朝
- 日本軍の進撃 香港陥落/マニラ陥落/マニラ占領/シンガポール陥落
- ●コラム 大東亜共栄圏の地図づくり
- 2 日本、敗戦への道
- 日本の敗北がつづく ああ、山本連合艦隊司令長官/アッツ島守備隊
- サイパン島の全滅
- 特攻隊と「玉砕」 神風/決戦の空へ/練習機
- 特攻隊員が残した言葉 おかあさん
- ●アジア・太平洋戦争年表
- 3 やるぞ、ぼくらも日本男子ー国のために死ぬことを教えた教育ー
- 兵隊さんになりたい 大キクナッタラ/愛国百人一首/志願兵見送り
- 生きてふたたび還らぬ 兄の出征/われらのちかい
- ●読んでみよう「天に代わりて不義を討つ」
- 4 悲しみの帰還と靖国神社
- お父さんや先生が戦死 とうちゃんのいこつ/父の写真/先生の英霊に誓う
- 靖国にいけばお父さんに会える やす国じんじゃの神様に/りん時大祭/靖国神社に参拝して
- ●ことば解説 靖国神社とは/ことば解説「社頭の対面」とは
- おわりに 中学生が書いた アジアの友人たちへの手紙
- 戦争のことをもっと知りたい/ぞっとする/アジアの友へ顔向けできない
著者情報
村山士郎
1944年山形県生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程満期退学。「ロシア革命と教育革命」で東京大学教育学博士に。現在、大東文化大学教授、日本作文の会常任委員会副委員長、教育科学委員会常任委員。近著に『それでも私たちは教師だ―子どもたちと共に希望を紡ぐ ドキュメント津波と原発の地、福島で』(共著、2012年、本の泉社)、『豊かなことば育ちが心と学力の基礎』(2009年、本の泉社)、『現代の子どもと生活綴方実践』(2007年、新読書社)、『事件に走った少女たち』(2005年、新日本出版社)、『希望としての学力 豊かなことばと表現が学力の土台』(2003年、桐書房)、『なぜ「よい子」が暴発するか』(2000年、大月書店)、『子どもの喜びと学校づくり』(1988年、新日本出版社)など。著書多数。