
壊れていく時代を、表現者になることで生きる
表現する人びと
小森陽一=著
ストリートで自作曲を叫ぶミュージシャン、オフィス街のウィンドウに姿を映し踊るダンサー、仕事のあと連日集まり稽古を始める演劇集団――この国のあちこちで表現者が魂をさらしている。<br /> 閉塞感と狂気で窒息しそうな時代、若い表現者たちに自己表現への思いを聞きながら綴った、命、教育、メディア、芸術、戦争と平和。21世紀は全員「芸術家」の時代と語る文芸評論家の、しなやかで熱い同時代論。<br /> 六本の対談を収録。
目次や構成
[目次]
- 第1章 表現することと生きること
- 第2章 「芸術家」の誕生
- 第3章 幻想と絶望への対抗
- 第4章 テレビはもういらない
- 第5章 イラク戦争前夜をふりかえる
- 第6章 21世紀は全員「芸術家」の時代
収録対談者=小川紀美代(バンドネオン奏者)/岩原宏志(からくり細工職人)/稲泉連(ライター)/まやラミス(ヴォーカリスト、平和アクティヴィ スト)/有馬理恵(女優)/篠崎誠(映画監督)
著者情報
小森陽一
1953年生まれ。<BR> 北海道大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士課程修了。成城大学助教授を経て、現在東京大学大学院総合文化研究科教授。<BR> おもな著書<BR> 『構造としての語り』(新曜社)<BR> 『日本語の近代』(岩波書店)<BR> 『ポストコロニアル』(岩波書店)<BR> 『日露戦争スタディーズ』(紀伊国屋書店)<BR> 『天皇の玉音放送』(五月書房)<BR> 『歴史認識と歴史小説―大江健三郎論』(講談社)<BR> 『研究する意味』(東京図書)<BR>