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面白すぎる! おカネをめぐる師弟の珍問答

大借金男・百閒と漱石センセイ

小森陽一=著 浜矩子=著

定価1,980円(本体1,800円)

出版年月
2020年11月
ISBNコード
978-4-406-06512-2
仕様
0095/ 四六判並/ 192P
タグ
芸術・生活    評論   
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夏目漱石の弟子、シュールな小説世界が印象的な内田百閒は、それとは裏腹に借金しまくる人だった。いったいどういうこと? 百閒マニアのエコノミストと漱石研究の第一人者が語り合ったら、話題は二人の作家の人物・作品から今日のグローバル経済や新型コロナウイルスまで。百閒没後50年(2021年)に送る、楽しくて元気の出る一冊。

目次や構成

<目次>

  •   
  • はじめに(→試し読みあり。PDFページをご覧ください)
  •   
  • 一 漱石・百間の珍問答が映すカネとヒト 小森陽一✕浜矩子
    • 漱石先生から借金する弟子・百間
    • 借金は人を「信用」する行為(である場合も)
    • 『道草』の中のカネ、質屋の話
    • 高利貸しと質屋の違いは人間関係の違い
    • 百間に学ぶ通貨論とダークな漱石先生
    • 借金がトラウマにならなかった人
    • ヒトのカネ化とカネのヒト化
    • 漱石はカネが怖かった
    • 度胸と愛嬌の絶妙なバランス
    • グローバル時代は人を信頼しないと
    • 破グローバル化と超グローバル化
    • 漱石にとっての解放と人の「魂」
    • 『明暗』をめぐる漱石と百間の呼応
    •   
    • 二 二人の時代と「コロナの時代」
      • 漱石文学の中の感染症 小森陽一
      • 新「出エジプト記」──我らは熱夢から出でて共に生きる世界に役立てるか 浜矩子
      •   
      • コラム
        • (小森)
        • 帝国主義の時代を漱石はどう見ていたか
        • 『道草』と漱石の生い立ち
        • 樋口一葉と質屋
        • 漱石の湯河原滞在について
        • 女性の職業的自立と近代文学
        • 関東大震災と文学
        • 書いたものを金に換える
        • 『道草』の中の「笑い」と漱石
        • 『明暗』の新境地について
        •   
        • (浜)
        • 異界との境界面が薄い百間ワールド
        • サブプライムローンの証券化はこうして蔓延した
        • ヒト・モノ・カネの関係変調──その歴史をたどれば
        • 「キャッシュレス化」にご用心
        • カネを貸したい人の願いをかなえてあげる
        • カネの正しい「天下の回り方」
        • アホノミクスからスカノミクスへ──二十一世紀版大日本帝国づくりはどうなる?
        • 知的強靱さの源泉はいずこに?
        • グローバル時代を狂わす自己責任論を排す
        • 委ねて託す魂こそ、積極的平和の礎
        •   
        • あとがき

著者情報

小森陽一

1953年生まれ。<BR> 北海道大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士課程修了。成城大学助教授を経て、現在東京大学大学院総合文化研究科教授。<BR> おもな著書<BR> 『構造としての語り』(新曜社)<BR> 『日本語の近代』(岩波書店)<BR> 『ポストコロニアル』(岩波書店)<BR> 『日露戦争スタディーズ』(紀伊国屋書店)<BR> 『天皇の玉音放送』(五月書房)<BR> 『歴史認識と歴史小説―大江健三郎論』(講談社)<BR> 『研究する意味』(東京図書)<BR>

浜矩子

1952年生まれ。一橋大学経済学部卒業。エコノミスト。 75年三菱総合研究所入社後、同所初代英国駐在員事務所所長、同社政策・経済研究センター主席研究員などを経て、2002年から同志社大学大学院ビジネス研究科専門職学位課程教授。著書に、『「通貨」の正体』(2019年、集英社新書)、『ついに始まった日本経済「崩壊」』(2018年、SB新書)、『「ポスト真実」の世界をどう生きるか』(共著、2018年、新日本出版社)、『どアホノミクスの断末魔』(2017年、角川新書)、『浜矩子の歴史に学ぶ経済集中講義』(2016年、集英社)など多数。

大借金男・百閒と漱石センセイ

大借金男・百閒と漱石センセイ

定価1,980円
(本体1,800円)

2020年11月