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昭和天皇「平和主義者」論は、どのようにしてつくられたか?

「聖断」虚構と昭和天皇

纐纈厚=著

定価2,530円(本体2,300円)

出版年月
2006年12月
ISBNコード
978-4-406-03332-9
仕様
0031/ 四六判上製/ 205P
タグ
人文    歴史一般   
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1944年、悪化する一方の戦局。国民の犠牲をかえりみず、東條首相を押し立て「もう一度戦果を挙げてから」と戦争継続に固執する昭和天皇。「終戦」に向けて、始まる東條内閣打倒工作。国家の命運を左右する軍部と宮中・重臣グループの息詰まる暗闘を克明に描き、戦後も引きつがれた昭和天皇「平和主義者」論の虚妄を衝く。

目次や構成

〔目次〕

  • はじめに
  • 第1章  密かに始まった「終戦」工作
    1. 東条内閣を退陣に追い込む
    2. 東条内閣打倒工作のゆくえ
    3. 劣勢に立つ主戦派勢力
  • 第2章  天皇の継戦意思と「終戦」工作
    1. 遅延する「終戦」工作
    2. 「和平」工作との関連で
    3. 変転する天皇の継戦意思
  • 第3章  「聖断」の決定経緯とその真意
    1. 「聖断」の決定経緯とその真相
    2. 対ソ工作と政策転換の決意
    3. 「聖断」方式採用の理由
  • 第4章  受け継がれる「聖断神話」
    1. 降伏決定前後の昭和天皇
    2. 戦後における「聖断論」の流布と意味
  • おわりに
  • あとがき
  • 引用・参考文献
  • 関連略年表

著者情報

纐纈厚

1951年生まれ。山口大学名誉教授(同大学の副学長や理事も務めた)、現在、明治大学特任教授。著書に『「聖断」虚構と昭和天皇』(2006年)、『憲兵政治』(08年)〔ともに新日本出版社〕、『近代日本政軍関係の研究』(岩波書店)など多数。