真実に好奇心、未来を見つめる 新日本出版社真実に好奇心、未来を見つめる 新日本出版社

メニュー

働く人びとに“痛み”を強いる「財界戦略」批判

労働ビッグバン これ以上、使い捨てにされていいのか

牧野富夫=編著 今村幸次郎=著 生熊茂実=著 藤田宏=著

定価1,870円(本体1,700円)

出版年月
2007年10月
ISBNコード
978-4-406-05070-8
仕様
0033/ A5判並製/ 236P
タグ
社会    労働、社会保障・福祉   
ネットショップでさがす
アマゾンでさがす
楽天ブックスでさがす
e-honでさがす

増大するワーキングプアや「ネットカフェ難民」、蔓延する長時間労働と30代の「うつ」――こんなに深刻な状態が広がったのはなぜなのか。その原因と、政府・財界が描く「ワークライフバランス」「効率的な労働市場」の正体を徹底解明! 「労働ビッグバン」の全容を捉え、労働者保護法の今日的意義を明らかにする初めての書。

目次や構成

〔目次〕

  • 序章  「労働ビッグバン」と貧困化    牧野富夫
    • はじめに
    • 「労働ビッグバン」とは何か
      1. 「労働ビッグバン」の定義
      2. 「労働ビッグバン」の第1段
      3. 「労働ビッグバン」の第2段=総仕上げ
    • 「ワークライフバランス」の混迷
      1. ワークライフバランス思想の起源
      2. 政府・財界の「ワークライフバランス」論の欺瞞(ぎまん)
  • 第1章  労働者の生活と働き方の現状    生熊茂実
    • 事実の検証が不可欠
      1. 所得の低下と不安定雇用の増大
      2. 異常な長時間過密労働の蔓延
    • 具体的事実でみる労働者の実態
      1. 「漂流」するフリーターたち
      2. 外食産業を支えるパート・アルバイトの若者
      3. 「ネットカフェ難民」の激増
      4. 「偽装請負」で働かせられる青年労働者
      5. 結婚や子育てができない若者たち
    • これは、「みずから選んだ働き方」なのか
    • こんな状態が広がった原因はどこに
  • 第2章  「労働ビッグバン」で何がおきるか    藤田 宏
    • 労働ビッグバン「第1段」 ―90年代後半の労働法制改悪
      1. 震源は「新時代の『日本的経営』」
      2. 労働法制改悪の特徴
      3. 労働者が受けた“惨禍”
      4. 財界・大企業の収支決算の変化
    • 労働ビッグバン「第2段」の動向
      1. "とば口"の攻防
      2. 「骨太方針2007」と「第2段」推進の"地ならし作業"
      3. 危険な“本音”とからくり
      4. “3つの推進勢力”とその狙い
      5. 「第2段」の“3つの標的”
      6. 「第2段」先取りの意味
  • 第3章  労働者保護法の再生に向けて    今村幸次郎
    • 労働法制の「崩壊」過程 ―労働ビッグバン「前史」から「第1段」
      1. 労働法における規制緩和の流れ
      2. 「前史」の労働法制改悪(80年代半ば〜90年代半ば)
      3. 「第1段」の労働法制破壊(90年代半ばからの約10年)
      4. 労働法制「崩壊」がもたらしたもの
    • 当面の対決点 ―いま、具体的にもくろまれている労働法制の大改悪
      1. 財界の要求と06年の閣議決定
      2. 労働者派遣法改悪 ―より不安定で劣悪に
      3. 労働時間法制見直し ―労働者の健康と生活を根底から破壊
      4. 労働契約法制 ―使用者に労働条件の決定・変更権を与える
      5. 解雇の金銭解決制度 ―究極の雇用流動化
    • 労働者保護法の必要性と重要性
      1. なぜ労働者保護法が必要なのか
      2. 戦前の日本の労働関係
      3. 労働基準法の制定とその趣旨
      4. いまこそ労働者保護法の制定を
  • 第4章  「労働ビッグバン」を阻止し、働くルールの確立を    生熊茂実
    • 「労働ビッグバン」は阻止できる ―社会の実態がたたかいの土台
      1. 労働法制改悪は日本とアメリカの政府・財界の要求
      2. 政府・財界の思い通りにはすすまない
      3. 格差と貧困の広がり ―日本社会の中心問題
    • 労働者状態の悪化は企業にも社会にも悪影響
      1. クレームの増大、技術力の低下
      2. あふれる貧困と犯罪
    • たたかう主体的条件の前進
      1. 潮流の違いを越えて共同の力を発揮できる
      2. 非正規労働者のたたかいの前進
      3. 光洋シーリングテクノでの経験
      4. 青年があきらめずに立ち上がった
      5. 外国人労働者のたたかいと組織化の前進
    • 「労働ビッグバン」阻止の運動をどうすすめるか
      1. 「残業代ゼロ法案」の上程を阻止した教訓
      2. さまざまな階層・団体との共同を前進させる
    • 「働くルール」の確立めざして
      1. 真に労働者のための改革が必要
      2. 労働組合の要求・政策について
      3. 政党の労働・雇用政策について
      4. 労働者のための「改革」は実現できる
      5. 参議院選挙での激変を生かして
  • 終章  「労働ビッグバン」がもたらすもの    牧野富夫
    • 「労働ビッグバン」がめざす【効率的な労働市場】像
    • 注意すべき点
    • 「労働ビッグバン」がもたらした重大な変化
      1. 「労働疎外」が深刻に
      2. 生計費原則の風化
      3. 雇用観の逆転
    • 「日本的経営」崩壊の矛盾 ―「パイの理論」の破綻
    • 「人間らしい労働と生活」の実現をめざして
  • あとがき
  • 〔資料〕関連年表

著者情報

牧野富夫

1937年生まれ。労働総研顧問、日大名誉教授(副学長なども歴任)。著書に『労働ビッグバン』(2007年、新日本出版社)、『構造改革は国民をどこへ導くか』(03年、同)など多数。他執筆者―友寄英隆(経済研究者)、萩原伸次郎(横浜国立大学名誉教授)、山中敏裕(日本大学准教授)、建部正義(中央大学名誉教授)、藤田宏(労働総研事務局次長)、生熊茂実(JMIU中央執行委員長)、下山房雄(九州大学名誉教授)。

今村幸次郎

自由法曹団事務局長

労働ビッグバン

労働ビッグバン これ以上、使い捨てにされていいのか

定価1,870円
(本体1,700円)

2007年10月

生熊茂実

全国労働組合総連合副議長、全日本金属情報機器労働組合中央執行委員長

労働ビッグバン

労働ビッグバン これ以上、使い捨てにされていいのか

定価1,870円
(本体1,700円)

2007年10月

藤田宏

労働運動総合研究所理事

労働ビッグバン

労働ビッグバン これ以上、使い捨てにされていいのか

定価1,870円
(本体1,700円)

2007年10月