真実に好奇心、未来を見つめる 新日本出版社真実に好奇心、未来を見つめる 新日本出版社

メニュー

「キツイ言葉」「イタイ言葉」の分析から時代の病理をえぐる

理不尽社会に言葉の力を ソノ一言 オカシクナイデスカ?

小森陽一=著 おおえだけいこ=イラスト

定価1,650円(本体1,500円)

出版年月
2007年12月
ISBNコード
978-4-406-05086-9
仕様
0036/ A5判並製/ 206P
タグ
社会    社会一般   
ネットショップでさがす
アマゾンでさがす
楽天ブックスでさがす
e-honでさがす

「お前の代わりはいくらでもいる」「こんなこともわからないの?」「進路選択の結果は自己責任」…。身近にあふれるキビシイ一言たちの内部には、よくよく考えると様々な矛盾が。人間の本質にさかのぼりながら、言葉の背景にある競争主義や貧困の問題を見つめ、それとたたかう人々の言葉に耳を傾けた渾身の社会評論。

目次や構成

〔目次〕

  • 第1部  「格差社会」に氾濫する言葉
    • 第1章  キツーイ一言 (仕事編)
      • ケース1  「お前の代わりはいくらでもいるんだよ」
      • ケース2  「君はこの仕事向いてないんじゃない?」
      • ケース3  「空気読めよ」
      • ケース4  「派遣は責任取らなくていいからいいよな」
    • 第2章  思わず出る一言 (小・中学生編)
      • ケース1  「こんなこともわからないの?」
      • ケース2  「○○ちゃんはできるのに・・・」
      • ケース3  「あんたにはすごくお金かけてるんだからね」
      • ケース4  「いじめられる側にも問題がある」
    • 第3章  不安が募る一言 (青年期編)
      • ケース1  「大学に入るだけでなく、将来のことを考えなさい」
      • ケース2  「『生きる力』は受験を通じてつくと思う」
      • ケース3  「自分らしく働ける仕事を見つけなさい」
      • ケース4  「進路は自分が自由に選択。だから結果は自己責任」
  • 第2部  理不尽とたたかう言葉
    • 第1章  職場でトラブルが起きたらどうするか
    • 第2章  貧困を見つめる、貧困とたたかう
    • 第3章  「意欲の貧困」を考える
    • 第4章  「自己責任」論と言葉を操る者の連帯
  • あとがき

ここで「お前の代わりは……」という時の「お前」とは、当然ながら、このアルバイト店員である「オレ」という個人を指しています。 この人と同じ人は、世界中探してもほかにいないわけですから、原理的にいえば「代わり」のいるはずがありません。 (「第1章 ケース1」より)

著者情報

小森陽一

1953年生まれ。<BR> 北海道大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士課程修了。成城大学助教授を経て、現在東京大学大学院総合文化研究科教授。<BR> おもな著書<BR> 『構造としての語り』(新曜社)<BR> 『日本語の近代』(岩波書店)<BR> 『ポストコロニアル』(岩波書店)<BR> 『日露戦争スタディーズ』(紀伊国屋書店)<BR> 『天皇の玉音放送』(五月書房)<BR> 『歴史認識と歴史小説―大江健三郎論』(講談社)<BR> 『研究する意味』(東京図書)<BR>

おおえだけいこ

イラストレーター

理不尽社会に言葉の力を

理不尽社会に言葉の力を ソノ一言 オカシクナイデスカ?

定価1,650円
(本体1,500円)

2007年12月