
あまりにも甚大な被害をもたらした東日本大震災、そして原発の過酷事故。この被災に全日本民医連はどのように向き合い、心血を注いだのか。その「助け合う心」を底流にした活動は、「あたたかい心の交流を生み出す豊かさ」と生き抜く力をじっくりと育て、珠玉のドラマを数多く誕生させた。ともに「立ち上がること」を問いかけるヒューマンドキュメンタリー。
目次や構成
- 第一章 再生できる可能性を拾う
- (1)災害緊急医療モード全開!
- (2)しっかり生きよう!──【宮城県・坂総合病院】
- (3)もう駄目、と思っても人間は!──【宮城県・松島海岸診療所】
- (4)職人の魂──【宮城県・長町病院、若林クリニック】
- 第二章 行こう! 北から南から
- (1)すべての被災者を視野に──【東京・全日本民医連本部】
- (2)「トイレの神様」──【宮城県・長町病院、坂総合病院】
- (3)「気になる人」のところへ!──【岩手県・大船渡市】
- 第三章 限りなく「住民の生活実態」へ!
- (1)「まるふく物語」──【宮城県・仙台市】
- (2)民医連・医療生協活動の真髄──【宮城県・山元町】
- 第四章 ここに人がいる限り──原発事故に立ち向かう
- (1)阿武隈山系──【福島県・南相馬市、浪江町、富岡町】
- (2)多様な願いをともに生きる──【福島県・いわき市、郡山市】
- (3)「心のケア」
- (4)良心の土台
- エピローグ
著者情報
全日本民主医療機関連合会
戦後の荒廃のなか、医療従事者と労働者、農民、地域の人びとが力を合わせて、各地で民主的な医療機関を創設。その連合会として、1953年に結成されたのが「全日本民主医療機関連合会(全日本民医連)」。現在、民医連に加盟する医療機関や介護事業所はすべての都道府県に存在し、1770カ所を超える。憲法理念を生かし、「無差別・平等の医療と福祉」「いのちの平等」の実現をめざし、多くの個人・団体と手を結び活動している。

被災者に寄りそう医療 震災最前線の絆
定価1,650円
(本体1,500円)
2011年11月
稲光宏子
1944年、大阪府生まれ。著書に『タケ子』(2006年、新日本出版社)、『ノベライズ おとうと』(共著、2009年、新日本出版社)がある。

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