
第二部・再生産論の全面的な研究から、第三部第一篇・利潤論の解明に進む。再生産論では、それがどんな探究の過程をへて築き上げられたか、マルクスが開拓したこの新分野の偉大な意義がどこにあるのか、を解明。拡大再生産論については、原草稿もふまえてその考察の推移を再現する。再生産論・恐慌論の未完部分も、マルクスの構想を大胆に探る。
目次や構成
第二部 資本の流通過程
- 〈講義 第13回〉
第二篇 資本の回転(下) / 第16章 可変資本の回転 / 第17章 剰余価値の流通 / 第三編 社会的総資本の再生産と流通(上) / 第18章 緒論 / 第19章 対象についての従来の諸叙述 / 第20章 単純再生産
- 〈講義 第14回〉
第三篇 社会的総資本の再生産と流通(下) / 第21章蓄積と拡大再生産 / 第二部の残された部分について / 補論 再生産論をめぐる論争を追って
第三部 資本主義的生産の総過程
- 〈講義 第15回〉
『資本論』第三部について / 第一篇 剰余価値の利潤への転化、および剰余価値率の利潤率への転化 / 第1章 費用価格と利潤 / 第2章 利潤率 / 第3章 利潤率の剰余価値率にたいする関係 / 第4章 利潤率にたいする回転の影響 / 第5章 不変資本の使用における節約 / 第6章 価格変動の影響 / 補論 マルクスによる第三部の概要説明 他
著者情報
不破哲三
社会科学研究所所長。1930年生まれ。主な著書「北京の五日間」「私たちの日本改革論」「日本共産党と中国共産党の新しい関係」「二十一世紀と『科学の目』」「科学的社会主義を学ぶ」など多数。