
良い医療を共同の力でつくる医療生協の全体像
地域から健康をつくる 医療生協という挑戦
日野秀逸=著
地域まるごと健康に――単に医療活動をするだけでなく、住民参加と地域のネットワークで健康づくりにとりくむ医療生協の姿を、詳細に紹介、分析する。保健・医療・介護に小さくない役割を果たすその活動を、歴史と現在、国際的広がりも含めて整理した労作。多くの課題を抱える日本の医療に重要な示唆がある。
目次や構成
〔目次〕
- 序章 医療生協とは――「地域まるごと健康」に取り組む人々
- 第?部 わが国で医療生協が形成されたころ
- 第1章 医療生協の理念的伝統――津川武一をナビゲーターとして
- 第2章 医療生協の登場――生協法制定と生協法人の選択
- 第3章 当初から生協法人として出発した医療生協――鳥取医療生協を例として
- 第II部 発展する医療生協運動とその実際
- 第4章 医療生協運動の発展
- 第5章 医療生協の人づくりと仲間づくり
- 第III部 海外の保健・医療分野の協同組合
- 第6章 韓国の医療協同組合――形成に関する考察
- 第7章 イタリアの医療・介護関連協同組合
- 第8章 福祉国家スウェーデンにおける医療・福祉の協同組合
- おわりに
著者情報
日野秀逸
国民医療研究所所長、東北大教授。1945年生まれ、東北大医学部卒。大阪大医学部助手、国立公衆衛生院衛生行政学部衛生行政室長、都立大教授などを歴任。『世界の医療・日本の医療』(旬報社)、『社会サービスと協同のまちづくり―「構造改革」と保健・医療・介護・福祉』(編著、自治体研究社)、『アウシュヴィッツの医師たち―ナチズムと医学』(訳、三省堂)など著書多数。