
東京の郊外で堅実に生きてきた姉と、大阪で芸人に憧れいつしか年齢を重ねてしまった弟との再会と別れを優しく切々と謳いあげる、笑いと涙にあふれた物語。戦後の昭和に生まれ育った姉と弟の切りようにも切れない絆を、バブル景気の直前に生まれた娘の眼を通して描きます。「十五才 学校Ⅱ」以来10年ぶりに山田洋次監督が放つ現代劇を小説で!
目次や構成
- 『絵本 おとうと』『ノベライズ おとうと』と同時発売!
読者の感想
- ・山田洋次監督の作品は欠かさず見てきましたが、「ノベライズ」を読むのは初めてでした。読みながら、もうその情景が情感をもって脳裏にうつしだされて、いささか驚いてしまいましたが、本を閉じても消えないのです。(80代男性)
- ・一気に読みました。何度も何度も涙が出てしましました。周りの人にも勧めたいと思います。活字も大きくて読みやすいです。(60代女性)
- ・笑福亭鶴瓶さんのほのぼのとした暖かい人柄が好きで、「この方の出られる映画なら」と思い早速本を手に入れました。亡くなった主人もこんなところがある人でしたので、最後は涙々で読みました。何度も読み返しています。(70代女性)
著者情報
山田洋次
1931年、大阪府生まれ。映画監督。芸術選奨文部大臣賞(1969年)菊池寛賞(1972年)勲四等旭日小綬章(2002年)文化功労者(2004年)アジア映画終身監督賞(2008年)などを受賞。主な映画作品は、シリーズ『男はつらいよ』全48作の他、『家族』『故郷』『同胞』『幸せの黄色いハンカチ』『息子』『学校』『たそがれ清兵衛』『母べえ』など多数。主な書籍も、『山田洋次作品集』(全8巻、1979〜80年、立風書房)『映画館がはねて』(1984年、講談社)『寅さんの教育論』(1982年、岩波書店)など。
平松恵美子
1967年、岡山県生まれ。映画助監督・脚本家。『たそがれ清兵衛』(助監督)『隠し剣 鬼の爪』(助監督)『武士の一分』(共同脚本)『母べえ』(共同脚色)など。

ノベライズ おとうと
定価1,320円
(本体1,200円)
2009年12月
稲光宏子
1944年、大阪府生まれ。著書に『タケ子』(2006年、新日本出版社)、『ノベライズ おとうと』(共著、2009年、新日本出版社)がある。