
「どんなことがあっても、ぜったいに、はなれちゃいかんよ!」。 二人は、ふるえる小指をあわせて、“ゆびきり”をかわした――早乙女氏の初期作品『ゆびきり』は、ともに東京大空襲を体験した、ちひろとの心を込めた共作。ちひろが初めて東京大空襲を描き、現在は散失された挿絵を復元して、「いま」という時代だからこそ刊行する。
目次や構成
- 路地うらから
- 海ほおずき
- サイカホール
- ひとだま
- 土曜日の午後
- 雪うさぎ
- 鬼
- おばけ屋敷
- ブラジルにて
- C5927
- がんばれ、昌次!
- くろい犬
- 火の夜
- 『ゆびきり』とちひろさんと
著者情報
早乙女勝元
1932年東京生まれ。作家、東京大空襲・戦災資料センター名誉館長。主な近著書に『空襲被災者の一分』(2019年、本の泉社)、『徴用工の真実 強制連行から逃れて13年』(2019年、新日本出版社)『ナチス占領下の悲劇 プラハの子ども像』『その声を力に』『赤ちゃんと母の火の夜』(以上、2018年、新日本出版社)、『アンネ・フランク』(2017年、新日本出版社)、『螢の唄』(2016年、新潮文庫)、『もしも君に会わなかったら』(2014年、新日本出版社)、『わが母の歴史』(2014年、青風舎)、『東京空襲下の生活日録』(2013年、東京新聞)など多数。
いわさきちひろ
1918年、福井県生まれ。童画家として活躍。1974年原発性肝がんのため死去。代表作に『あめのひのおるすばん』(1968年、至光社)、『戦火のなかの子どもたち』(73年、岩崎書店)などがある。

ゆびきり
定価2,090円
(本体1,900円)
2013年2月