
『空想から科学へ』をテキストに科学的社会主義の理論世界を縦横に語った講義です。 第一章。空想的社会主義の思想的源泉となり、マルクス、エンゲルスの初期の革命論にも大きな影響をあたえたフランス革命の歴史ドラマが生き生きと語られます。 第二章。科学的社会主義の世界観、とくに弁証法がこの章の主題です。講義は、現代科学との関連から「党活動のなかでの弁証法」にまで及びます。 第三章(上)。資本主義の過去・現在・将来が主題。基本矛盾の定式でのマルクスとエンゲルスの違いも率直に指摘して、科学的な資本主義論を解明してゆきます。 第三章(下)。エンゲルスのテキストに、マルクスの七つの文章をくわえ、未来社会論の内容が総合的に明らかにされます。
目次や構成
【目次】
- 古典教室・第6回
- 第3課 エンゲルス『空想から科学へ』(1)
- 『空想から科学へ』を読む前に
- 第一章 空想的社会主義とフランス革命
- フランス革命の歴史を訪ねて
- 革命前のフランスはどういう状態だったか
- 革命の最初の段階。「革命万歳。国王万歳」
- 革命戦争。右寄り政権
- ジャコバン派政権の段階
- ナポレオン時代
- 空想的社会主義とはどういう社会主義だったか
- 第3課 エンゲルス『空想から科学へ』(1)
- 古典教室・第7回
- 第3課 エンゲルス『空想から科学へ』(2)
- 第二章 科学的な世界観と弁証法
- マルクス、エンゲルスの思想的発展の過程をたどる
- 弁証法の見方・方法とはなにか
- 党活動のなかでの弁証法
- 第二章 科学的な世界観と弁証法
- 第3課 エンゲルス『空想から科学へ』(2)
- 古典教室・第8回
- 第3課 エンゲルス『空想から科学へ』(3)
- 第三章(上)資本主義社会の特徴。変革の必然性
- マルクスの資本主義論を読む
- マルクスは資本主義の基本矛盾をどうとらえたか
- マルクスは恐慌の根拠をどこにもとめたか
- マルクスは資本主義没落の過程をどう描いたか
- 第3課 エンゲルス『空想から科学へ』(3)
- 古典教室・第9回
- 第3課 エンゲルス『空想から科学へ』(4)
- 第三章(下)社会主義社会とその展望
- エンゲルスの社会主義論を学ぶ
- マルクスの社会主義論を読む
- 社会主義の基本目標について
- 過渡期の問題について
- マルクスが未来社会の全体像を描く
- 第3課 エンゲルス『空想から科学へ』(4)
著者情報
不破哲三
社会科学研究所所長。1930年生まれ。主な著書「北京の五日間」「私たちの日本改革論」「日本共産党と中国共産党の新しい関係」「二十一世紀と『科学の目』」「科学的社会主義を学ぶ」など多数。