
手塩にかけて育てたうさぎが、毛皮買いの商人にひきさかれるのを目のあたりにした少女のショックとうさぎへの思いを、幻想的につづる表題作。正月にも帰らない出かせぎの両親を、はげましあいながら待つ兄弟を描いた「夏の写真」など6編。日本児童文学者協会新人賞
著者情報
最上一平
1957年山形県生まれ。『銀のうさぎ』(1984年、新日本出版社)で日本児童文学者協会新人賞、『ぬくい山のきつね』(2000年、新日本出版社)で日本児童文学者協会賞、新美南吉児童文学賞、『じぶんの木』(2009年、岩崎書店)でひろすけ童話賞、『たぬきの花嫁道中』(2018年、岩崎書店)で日本絵本賞受賞。作品に『山のてっぺんの木のちょうじょう』『へんてこテーマソング』(2019年、いずれも新日本出版社)など多数。
高田三郎
1941年北海道生まれ。作品に『蛇の森のいちご』(2011年、日本児童文学者協会北海道支部)、『アンモナイトの夏』(2007年)、『紅玉』(2005年)、『よみがえれ、えりもの森』(2003年)、『やんばるの森がざわめく』(2001年、いずれも新日本出版社)他。